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団塊の世代~団塊ジュニアの大量退職

筆者は30代目前なのですが、一方父は還暦直前あと数年でめでたく退職です。

皆様の中にもこういった方は多いのではないでしょうか。

日本では、「団塊の世代」と呼ばれる方々が2010年~2015年の間に順次引退してきました。人口ピラミッドで見ると一番人数が多いところに当たり、この世代が、現役をリタイヤしているのが今の日本の構図です。

父の世代はいわゆる「団塊の世代」よりもだいぶ後ですが、バブル前の好況時に大量就職した世代です。

父は、「退職金で好きなことをするぞー」と呑気に毎日職場の関係者と仕事と称して飲み歩いていますが、本当に退職金で悠々自適に生活ができるのでしょうか。大好きな父のことを思うと頭が痛い毎日です。

人生100年時代、備え厚く 「長生き年金」相次ぐ(日本経済新聞)

貯金500万では老後破産?定年後のリアルとは(MONEY PLUS)

これからの日本は、自然界で見たら異常な構図

さて突然ですが、日本の現状を知るために、現役世代(20歳~64歳)を学校に例えましょう。「現役世代学校」を以下「G学校」と言います。

G学校の全校生徒数は、2010年には7,500万人でした。

しかしながら、20年後の2030年には全校生徒が約1,300万人(東京都人口がそっくり)減って、6,200万人になる予定です。そして、そこから20年後の2050年には、さらに全校生徒が1,400万人減って4,600万人に。

東京都が2つ消滅します。明らかに生徒数が減少していくことになっています。

将来推計人口でみる50年後の日本(内閣府)

学費を払ってくれる生徒数がこれだけ減って、果たして学校経営は立ちゆくのでしょうか。未来の入学予定者が、みるみる減少していくことが見て取れますね。

全校生徒数が減っている要因を分析してみた

ズバリ結論から言いますと、原因は2つです。

  • 入学予定者の減少
  • 卒業者の増加

当たり前じゃないか!とおっしゃるかもしれないですが、「現役世代学校」の経営がこれから確実に危うくなることについて手触り感を持ってご理解いただけたと思います。

では、入学予定者と卒業者はどのくらいの数、いるのでしょうか。また学校卒業後、ご存命の方をOB会会員とすると、OB会の人数はどれくらいの数になるのでしょうか。

(単位)万人 1990年→2010年 2010年→2030年 2030年→2050年
全校生徒数 +7

(7,590→7,597)

▲1,312

(7,590→6,278)

 ▲1,635

(6,278→4,643)

入学予定者 ▲962

(3,249→2,287)

▲589

(2,287→1,698)

▲401

(1,698→1,297)

OB会人数  +1,435

(1,489→2,924)

 +759

(2,924→3,683) 

+85

(3,683→3,768) 

全校生徒が減少するのに対して、OB会の人数が激増していますね。これは大変なことです。

OB会の人数が激増すると何がマズイのか

OB会に所属する人たちには、一定の期間ごとにお金が支給されています(以下、「OB給付金」といいます)。

なぜそのような給付金があるかというと、この制度ができた時にはもう卒業する年齢で学費を払うことが健康上の理由で難しかったからです。給付されるお金は、G学校の生徒達が拠出した学費をプールして、それを運用したものから払われているのです。G学校の生徒達は、例え学費が払えなくなった卒後後も、生活ができるような仕組みになっているのですね。

ちなみに、G学校は生徒から受け取ったお金をどのように運用しているかと言うと、国債等の低リスク商品を基本として運用しています。そのような状況の中、なぜOB会の人数が増えるとマズイのでしょうか。それは、OB会の人数が増えていることに加えて、

  • 全校生徒数が減っている
  • マイナス金利環境下では、今までのような運用では資産を増やせない
  • お金を受け取るOB会員の寿命が伸びている(1人あたりの給付額が増えている)

このような絶望的な状況にあるので、OB会費をこのまま払い続けていくと今の生徒達がOB会に入った時の給付金がなくなってしまうのです。

 

1990年は、OB会一人当たりG学校生徒5名(騎馬戦状態)だったのが、

2050年にはなんと、OB会一人当たりG学校生徒1名(肩車状態)となります。

では、OB会の人達が豊かに暮らしていけるようになるにはどうすれば良いのか

  • OB会に入ってもすぐに給付金を受け取らない代わりに、1年あたりで貰える給付額を増やす(給付までの間にG学校が頑張って運用する)
  • 卒業する年齢を引き延ばす(中学3年生で卒業ではなく、中学6年生で卒業にする)
  • これからOB会に入る人には、自分で給付金を積み立て、運用してもらうようにする

…といった方法をとることできれば、とりあえずしばらくは凌そうですね。

しかし、根本的な問題は、OB会の増加に対して新入生が少ないこと、であることを忘れてはいけません。学校経営上、OBへ色々と給付する前に、新入生をなんとか確保しなくてはならないことは、誰でもお分りいただけることかと思います。

新入生を増やすことが、G学校の経営状態を良くする最善の道であり、OB給付金を増やす正攻法なのです。

今のOB世代はまだまだ元気いっぱいの人達が沢山います。そうした人達が学校に戻って、学生時代に築いた人脈や知識を活かして学費を払い生徒の中にいる「新入生予備軍」を生産している人を支援する必要があります。

もうご理解いただけたと思います。現役世代学校は、今の日本の「現役勤労世代」OB会は「年金受給世代」新入生予備軍は「子供」を表していました。

現役世代学校の卒業間近の皆様へ

じゃあ卒業間近の俺らはどうすれば良いんだよ!というそこのあなたへ。先ほど大きなヒントを書きました。

  • 定年後すぐに年金を受け取らない代わりに、1年あたりで貰える年金額を増やす
  • 引退する年齢を延ばす(元気なうちは働き続ける)
  • 自分で年金を積み立て、運用する(確定拠出年金を活用する)

という具体的な方法がすでにいろんなメディアで提唱されています。つまり、やることは2つです。

  • 元気なうちは働き続ける
  • 金融の知識を増やし、自分の年金は自分で確保する

特に、働き続けることは一見簡単なように見えて、実は大きなハードルがあることをご存知でしょうか。一般に定年後は給料が大幅に減額された再雇用を受けることが一般的です。

  • 現役時代とそれほど変わらない仕事をやっているのに手取りが10万円台
  • 今までの部下が上司となってやりづらい

など、心理的ハードルが大きくなりがちです。

だからこそ、ご自身のノウハウと人脈を活かして自らの力で活動していくことで自分の人生を豊かにできるのではないでしょうか。

年齢を重ねるにつれて、人は「できない理由」を探すことに長けて行きます。が、自分自身の人生をマネジメントできるのは紛れもなく自分であることを忘れず、何歳になってもチャレンジし続けることが必要なのだと思います。

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銀行辞めて田舎で収入の柱を複数持って“合わせ技”で生きてる33歳。限界集落で島暮らしを楽しみながら、ひじき漁や畑からWeb・動画・講演までこなす現代の「百姓」です。沖家室ひじき生産・加工・情報発信及びカスタマーサポート担当。

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