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就農について、東広島市園芸センターへ勉強しに行ってきました

🏝地方移住

東広島市の就農支援研修を実施している「東広島市園芸センター」へ行ってきました。風光明媚で見晴らしの良い場所にあり、とてもいい景観だったことが印象的です。

農業に経営的な素養は必須

話を伺う限り、基本的な考え方は以下の通り、他の事業経営と何ら変わるものではないと思いました。

  • 坪単価を上げ、効率的に売上を確保する
  • ロスを減らし、費用を抑え、利益を確保する

一方、業界の特性として、大量の人件費を抱えるJAが間に入ることで鬼のような非生産性になっている現状なのではないか、という仮説があります。

この構造的な問題に切り込まない限りは、生産者は搾取され続ける主体であることに変わりはなく、従って、若者にとって魅力的に映らないのは当然の流れになるのではないでしょうか。

  • 流通を人質に、低単価での買取(中抜き)→単価が上げられない
  • 資材、肥料等について、不当に高額なものを買わざるを得ない→費用削減による利益創出の道が実質的に閉ざされている

研修に2年間、地元に馴染むための1年間は本当に必要なのか

無報酬での研修2年間とのこと、意欲ある若者の2年間をなんだと思っているのか、というのが率直な感想です。

2年間研修すれば所得1,000以上が現実的ということであればまだしも、年間所得300万円前後であれば普通の若者は「ぜひ就農したい」とはならないはずです。

勉強したくない、という訳ではなく、なぜチャンスを活かして最短距離で成功事例と正のサイクルを作ろうとしないのか、と思うのです。チャンスとは、

  • 中山間地域で耕作放棄地割合が年々上昇していること
  • 高齢者が農業から引退することが今後明らかであること

をいい、上記のような状況を踏まえれば、引退予定者と新規就農希望者を正しくつなぎさえすれば、OJTでノウハウの継承はできますし、生計を立てる必要のある20~30代の働き盛りの若者の貴重な時間を浪費することもなくなるのではないでしょうか。

また、研修センターも「研修」だけをやるのではなく、収益化して就農研修者に給与を支給する、とのために最短距離でノウハウも叩き込む、という形になぜしないのでしょうか。

「地元の方々との調整が」「JAとの関係は大切」などと言っている暇があれば、業界の現状と今後についてどう動けば良いか、具体的なアクションプランを立てて行くべきではないでしょうか。問題は明らかなのに、なぜ課題解決に動かないのでしょうか。不思議でなりません。

農水省に右にならえ!結局言葉だけの地方自治体(主に県)

「就農者の減少は問題」「担い手がいない」とは言葉ばかり、ということを身を以て感じました。

  • 最終的に農業を介してどのような生のサイクルを生み出して行くのか、自治体としての計画がない
  • 県としてどこまで就農人口を増やしたいのか、具体的な「あるべき形」の数字がない
  • 上記の目標に向かって動くことができていないので、就農者にとって農業が「全く魅力のないもの」に写ってしまっている。また、負のサイクルから抜け出す「仕組みづくり」をする気がない
  • 権益の配分をあるべき姿にするのが、自治体の本来の役割ではないか
  • 農地の貸借取引ができないのも、自治体の怠慢に他ならない

負のサイクルに陥っている農業を正のサイクルに変えるには

  • 頑張った就農者にはブルーオーシャンが見えてくる、という成功事例を作る
  • 成功事例を増やす
  • そのために既得権益を新規参入者へ配分する

結果を出す素養のある人や、しかるべき努力をした人がしっかり報われる業界にする必要があるのですが、県自体が既得権益(JA)と繋がりがあるのか、本気で新規就農者を増やしたいと思っていない、効果的な施策を行えていないことが根本的な負のサイクルから抜け出せない要因ではないのか、と思いました。

農水省任せではなく、地域で特性が異なる農業だからこそ。もっと県がハンズオンで課題と向き合わなければ、若者は農業に見向きもしないはずです。

自治体が、所管する土地における農業の問題点を洗い出し、あるべき形に持って行くまでのアクションプランを先導していかない限り、若者が積極的に就農するような流れは確実にできないと断言できます。

研修時の「年間150万円の定額補助」というものも若者を舐めているとしか思えません。作り出した結果に対して、研修時から報酬を上乗せする仕組みを作らなければ、誰もきつい現場になんてくるはずがないのですから。

素人が就農する上で確認したいポイント、と得た気づき

  • 少人数で実施するからには、徹底した計画性と効率性が重要。少ない面積で収益を最大化する。時間単位での計画が必要。
  • 立地と物流面(アクセス、輸送手段)は販路(単価)に影響あり。
  • 気候は、他地域に比べて良いことに越したことはない(過去の台風、水害の確認)。
  • 気候特性に合った作物を選定する。
  • 果物×野菜が最も分散が効いておりモデルとしては魅力的。
  • 水を巡る利権と、害獣被害には留意。予め必ず質問しておく。

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さかえる

さかえる

銀行辞めて田舎で収入の柱を複数持って“合わせ技”で生きてる33歳。限界集落で島暮らしを楽しみながら、ひじき漁や畑からWeb・動画・講演までこなす現代の「百姓」です。沖家室ひじき生産・加工・情報発信及びカスタマーサポート担当。

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